名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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13/02/26 - の記事

本日の名台詞

親のことを照れもしないで好きだって言う子供は、将来ろくな大人にならない。あるいは大人になる前に死んでしまう。すぐ近くにいる敵に気づいていないことになるからだ。
一方、親のことを正面から大嫌いだと言う子供は、死ぬまで苦労することになる。そんなことをしたら、「親子は仲良くあるべきだ」という見えない圧力に押しつぶされてしまう。
わたしたち子供は仲のいい親子のふりをして戦い続けるしかない。そうして、体の中にある子供の部分が大人に置き換わるまで、時間を稼ぐのだ。


タイトル:どうせ私は狐の子(小説:ティー・オーエンタテイメント)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :藤ちょこ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :大鳥樟葉 (10 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

怪異譚、というのが比較的近いですが……
説明がむずいので詳細は書影クリックで。
青春小説好きならたぶん外さない、はず。おすすめ。

では台詞解説。
発言者は、主人公の小学生の少女。家庭環境のせいか、年の割にはかなり大人びているというか達観した視点で物事を見る傾向があるようで、なんとまあ。

どうせ私は狐の子

タイトル:どうせ私は狐の子(小説:ティー・オーエンタテイメント)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :藤ちょこ
デザイン:?
編集  :?

一言で表せば怪異譚、なんですが……
なんともまあ独特な雰囲気を持った作品です。読後感もどこかふわふわ。まさに狐につままれたような気分になるでしょう。
しかしながら、森田季節ならではの文章表現が今回も冴え渡ってます。親との関係がまっとうではない小学生の少女の繊細な心の内を映し出す様はおみごと。
怪異譚だとは言いましたが、ほろ苦い青春小説が好きな方ならきっと楽しめると思いますよ! おすすめ。