名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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10/08/19 - の記事

シー・マスト・ダイ

タイトル:シー・マスト・ダイ(小説:ガガガ文庫)
作者  :いしかわあまね:石川あまね
絵師  :八重樫南
デザイン:?
編集  :?

第4回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。

ぶっちゃけますと、序盤はかなり読むのが辛かったです。新人さんらしいというか、文章はあまり洗練されておらず、また説明調な部分が多いためにうまく流れに乗れない。……と、思いながら読んでいたのですが。
この作品の真価が発揮されるのは、物語の中盤以降。いやー、なるほどそういう着地の仕方で来ましたか。死人はごろごろ出るし、読みやすいとは言えないし、コメディ要素はゼロだしと、これはもうどうやっても読む人を選びますが、変化球を好む方にはおすすめ。

本日の名台詞

「私は目的を果たした。これ以上は足手まといになるだけだ」

「だったら……アンタを待ってる人はどうするんだよ」
「今までだってそんな風に生きてきたんだろ。俺やディグルヴ達を助けてくれた時のあれは、アンタにとって特別な事だったんじゃない。アンタはずっと、そんな風に生きてきたんだろ!! そういうヤツは絶対に孤独なんかじゃない。アンタが考えていなくたって、アンタの後ろには多くの人達がついてきてる。そういう人達はどうするんだよ!!」
「世界を守って死にました。他人を庇って倒れました。そんなんで納得すると思ってんのかよ!! そんな訳ねえだろ!! アンタが掲げる『戦う理由』ってのは、アンタを待つ人達の泣き顔を見て笑みを作るようなくだらねえモンなのかよ!!」
「……立てよ、ヒーロー」
「立てェェェえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッッッ!!!!!!」


タイトル:とある魔術の禁書目録 21(小説:電撃文庫)
作者  :かまちかずま:鎌池和馬
絵師  :灰村キヨタカ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アックア&浜面仕上 (281 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

上条さんまじぱねえっす、としか言いようがなくなってきた禁書目録ですが、21巻に関してはさながら群像劇といった側面が強くなってます。……ところでねーちんの出番がなぜなかったんだ! 納得できん! ……姫神? えーと。たぶんそのうち超強い吸血鬼が出てきて出番があるんじゃないかな。

さて、それでは台詞解説。
圧倒的に不利な状況から、それでも己の仕事を果たし、文字通り自分のすべてを出し尽くしてしまったため、このまま舞台から退場しようとしている後方のアックアに対し、浜面が檄を飛ばします。
うーん、台詞といい行動といいもはや浜面さん主人公でなんの違和感もありませんねえ。