名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

シー・マスト・ダイ

タイトル:シー・マスト・ダイ(小説:ガガガ文庫)
作者  :いしかわあまね:石川あまね
絵師  :八重樫南
デザイン:?
編集  :?

第4回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。

ぶっちゃけますと、序盤はかなり読むのが辛かったです。新人さんらしいというか、文章はあまり洗練されておらず、また説明調な部分が多いためにうまく流れに乗れない。……と、思いながら読んでいたのですが。
この作品の真価が発揮されるのは、物語の中盤以降。いやー、なるほどそういう着地の仕方で来ましたか。死人はごろごろ出るし、読みやすいとは言えないし、コメディ要素はゼロだしと、これはもうどうやっても読む人を選びますが、変化球を好む方にはおすすめ。

理科の実験中、突如飛び込んできた男によって教室の平穏は破られる。男は教室を占拠し、抵抗するものには容赦なく牙を剥く……。超能力者が珍しくなくなった近未来の日本の学園を舞台に、テロリストによって自由を奪われた学生達はどう反撃するのか!?

とまあ、さわりはこんな感じで、超能力バトルアクションなんだろうなーと思っていたわけですが……うん、詳しく説明しちゃうとネタバレなんで避けますが王道のままずっと突っ走ることはない、とだけは言っておきましょう。
とりあえずアレだね、表紙詐欺なのは間違いないと思うんだ。……いや、ある意味詐欺ではないのか?
惜しむらくは手放しで絶賛するにはちょいと粗が目立つってところですが、それでもまあ一度読んでみて下さい。


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