名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

10/06/26 - の記事

本日の名台詞

『ウソではありません。わたしは本物の魔女です。出会った人すべてを傷つけ、絶望させる、あわれむべき存在です。だから、この手は離しません』
『芝宮さんが、わたしを気持ち悪いと思っているのは知っています。それでも魔女に近づこうとしてくれただけでもわたしはうれしいです。だから、罪を一等減じてあげましょう。あなたは将来、好きな人に最もひどい方法で振られます。そして長く長く悲しむことになります。申し訳ありませんが、これは必ず起こります。なぜならあなたは魔女に近づきすぎたからです。わたしに近づいたものは不幸になるのです。魔女とはそういうものなのです』


タイトル:ともだち同盟(小説:角川書店)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :細川千里 (139 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ダーク&青春ミステリ。
千里を中心とした三人の関係は、読み進めば進むほどねじれ、ゆがみ、考えもしなかった展開に。

それでは台詞解説。
千里がまだ中学のころ、朝日に向かっていった言葉。そもそも、この発言をする前にいろいろ前振りがあるのですがそこまで触れてしまうとおもしろくないので伏せておきます。それでも普通の中学生にとうてい吐ける台詞でないのはおわかりいただけるかと。背景は伝奇ものでもファンタジーでもないだけに非常になにか薄ら寒いものさえ感じますね。

ともだち同盟

タイトル:ともだち同盟(小説:角川書店)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

「ベネズエラ・ビター・マイ・スイート」という非常に特徴のある青春小説でデビューした森田季節の新作が、一般文芸のハードカバーから出たのですが……

これがもう、読んでる途中で鳥肌の立ってくるようなかなりダークで、それでいて一級の青春小説でした。すばらしいです、文句なしに赤枠おすすめで。

漂う書庫のヴェルテ・テラ3

タイトル:漂う書庫のヴェルテ・テラ3(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :かわぐちつかさ:川口士
絵師  :雛祭桃子
デザイン:?
編集  :?

読書狂ファンタジー……だったのですが、今回は復讐劇の方がメインになっているのでお遊びの部分は少ないです。
ジグウォルさん、復讐で完全に頭がいっぱいいっぱいになって突っ走ってしまいますが……。

いや、それにしてもやっぱり作者の人の本領はファンタジーなんだな、と改めて思わされる展開でした。