ネタばれOKってことで、表記に遠慮がないです。そのへんご了解を。
「どこで死ぬかは、お前が決めろ」
出典:猫の地球儀その2 幽の章/電撃文庫/秋山瑞人/217P
キャラ:焔
焔と幽の勝負は、結局「楽の死」という重すぎる出来事のために中断してしまいました。
焔にとって大切な存在となっていた楽の死は、大きな衝撃を与え、その方向を探してさまよう末に[スカイウォーカー」である幽の存在こそが楽今回の1件を招いた……そういう認識が生まれます。
本当はそんな単純な思考ではなく、責めたいのは楽を助けられなかった自分であるのに、それも認められず絶望の中で、とにかく楽の死に対し、責任のありかを求めるような焔の複雑な思いが読み取れます。
そして……底知れない怒り。
ぞっとするような怖さと、そして切ない悲しさを併せ持った台詞、です。
こいつもかなり(涙腺が)やばかった……。
「言ってみろ。心の底から答えろ。
地球儀に落ちていく光は何の光だ。楽の魂は、いま、どこで、どうしてる」
「なんとか言えっ!! 答えろ!! 思ってること言ってみろ!!」
出典:猫の地球儀その2 幽の章/電撃文庫/秋山瑞人/227P
キャラ:焔
もう一度確認。最後まで読んでないのにここに来てないですね?もし来てたら、もう知りません(笑)
最強をのみ求め、現在のトルクではもっとも強いとされているドルゴン、焔。その彼でさえも、楽の命を助けるどころか、死を看取ることすらできませんでした。
楽の魂は、ぶじに地球儀まで旅することができたのでしょうか……。そんなどうにもやるせない状況の中では、「地球儀に生きたまま行く」と言っている幽や、歴代のスカイウォーカーたちすべてが腹立たしい存在に思えます。もしかしてそんな幽に関わりさえしなければ、あるいは楽が命を落とすことはなかったのかもしれなくて。腹立たしくて。楽を救えなかった自分が許せなくて。
そんな怒りをぶつけるために、幽にあたるしかなかったのです。どうにもならないことを知りながら……。
坊主に一括された後、大泣きしている焔の描写を見て、たまらなく切なくなりました。一番涙腺がやばかったシーンです。