名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

あやさとけいし:綾里けいし

12/08/05 - の記事

B.A.D. チョコレートデイズ(3)

タイトル:B.A.D. チョコレートデイズ(3)(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

人間の黒い部分を描写する異能ホラーアクション。
そして、どうあっても精神的に成長しないヘタレ主人公という、頑ななまでにその姿勢を貫く様がだんだん愛らしく思えてきました。

さて、そんなシリーズの短編集第三弾。
さあ! ぞんぶんに白雪さんに癒やされて下さい! 萌え話来ましたよ!

12/05/04 - の記事

B.A.D. 8 繭墨は髑髏に花を手向けない

タイトル:B.A.D. 8 繭墨は髑髏に花を手向けない(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

ざくっと分類すればダーク・ファンタジー。
ただこの物語最大の特徴は、鬱で救われない内容の連続であることよりもむしろ主人公の小田桐くんのヘタレぶりに尽きます。

いやー、ある意味これはもう感動ですね。
なにしろ全く成長がない。お人好し、というと聞こえがいいんですがこれだけ決断の二文字から縁遠い主人公も珍しい。どこまでこの性格のままで進むのか、すごく楽しみになってます。

12/02/08 - の記事

B.A.D. 7 繭墨は人形の悲しみをかえりみない

タイトル:B.A.D. 7 繭墨は人形の悲しみをかえりみない(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

あさと編が一応の終幕を見て、前の巻が間章、そして今回いよいよ新章突入です。

相変わらず実に黒い!
B.A.Dの黒さは、殺戮シーンがグロいとかそういう次元ではなくて、まっとうな人間の感性からはかけ離れていて、それで平然としているキャラを見る気持ち悪さですね。
そういういっちゃった役はもっぱら敵役が引き受けることになるんですが、ヒロイン(といっていいのか疑問は残りますが)である繭墨あざかがまっとうかというと全然そんなことはなく状況の解決こそしてみせるものの、一切魂の救済は引き受けなかったり、普通のラノベでは熱血して正義の味方っぽくふるまうはずの主人公が、ほぼ全く成長せずどこまでもヘタレを貫くあたり、他のラノベ とは一線を画しています。

11/12/10 - の記事

B.A.D. チョコレートデイズ(2)

タイトル:B.A.D. チョコレートデイズ(2)(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

「B.A.D.」界唯一の良心、白雪さんが主役っ!!

という短編が存在するだけでもう何も言うことはありません。
1話だけ読んでひたすら癒やされるそんな楽しみ方もありだと思うのです。
ああ、あと七海ちゃんの強さは今まで折に触れちらちらと出てはいましたが、ついにその実力が発揮されるときが!

いろいろ見所の多い短編集でした。

11/08/05 - の記事

B.A.D. 6 繭墨はいつまでも退屈に眠る

タイトル:B.A.D. 6 繭墨はいつまでも退屈に眠る(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

あさと編が終わって、大きな物語は小休止。まあそこで「閑話休題」というお気楽さにはほど遠い感じがいかにもこのシリーズらしいです。……さて。

B.A.D.には性格ねじくれた変人奇人ばかりなわけですが、そんな殺伐とした世界に救世主が!
ええ、そうです。シリーズ登場キャラ中、ほぼ唯一の良心と言える白雪さんが帰ってきたのです! おおおおおおお……ありがたや、ありがたや。

11/05/02 - の記事

B.A.D. 5 繭墨は猫の狂言を笑う

タイトル:B.A.D. 5 繭墨は猫の狂言を笑う(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

相変わらず、とことん救われないシリーズ。
普通の物語は、いくら表面上どうしようもない話でもどこか救いを用意しているものだが、「B.A.D.」にはそういうぬるさが一切ない。よって簡潔に言えば「鬱」である、ただただそれに尽きるのですがだがそれがいい。

今回、あざかは嫌々ながらもとある学園の自殺に絡んだ怪異の調査を引き受けるのですが、そこに異界に置いてきたはずのあさとの影が!?

11/02/02 - の記事

B.A.D. チョコレートデイズ(1)

タイトル:B.A.D. チョコレートデイズ(1)(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

B.A.D.の挿話集。
とはいえ、小田桐君の最大のトラウマと言える、静香とのエピソード絡みの話や狐誕生秘話?など内容は本編にとって非常に重要なものです。

いわゆる怪異を扱ったシリーズなんですが、主人公はちーっともかっこよく描かれないし、ヒロインに至ってはもはや化け物。世の中には山ほどラノベがありますが、が、世間のたいていの作品に出てくる設定上はほんものの神様よりも、繭墨あざかの方が間違いなく神様の視点を持っていると言って過言ではないでしょう。

10/12/04 - の記事

B.A.D. 4 繭墨はさしだされた手を握らない

タイトル:B.A.D. 4 繭墨はさしだされた手を握らない(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

白雪さんさえ綺麗なら10年は戦える!

主人公の小田桐はもちろん、繭墨も、大家の七海でさえもまともではない、グロかったりどこか屈折した人間ばかり出てくるこのシリーズですが、白雪さんの白さがまぶしいですね。
しかし、このグロさがこのシリーズの味なわけなので全く正しいんですが。

10/09/06 - の記事

B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている

タイトル:B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

鬱でグロな伝奇系。
あざかさんが大変よいキャラなので、布教していきたいシリーズですね。
わかりやすいツンデレでもなければ、かといって単なる性格悪い高飛車というわけでもない。自分の力を使いどころをよくわきまえた、ちょっと性格の曲がった趣味人というところでしょうか。そして同情心には決して流されない、と。

いよいよあざかの兄の(なにが目的なのかはさっぱりですが)妹への遊戯も本格化!

B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない

タイトル:B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

いわゆる異能ものではあるんですが、鬱でグロで人の暗黒面を多く描写し、とにかく救いのない物語。
それと意外と重要なポイントとして、通常であればヒロインの立ち位置であるあざかは主人公の安い同情心では全く心を動かされないし、安易にハーレム状態になったりもしません。
主人公の理由なきモテすぎには飽きた!って方にもおすすめしたいところ。

10/02/03 - の記事

B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる

タイトル:B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

第11回エンターブレインえんため大賞<優秀賞>受賞作。

これはまた……すさまじく鬱でグロで救いがないんですが、でも目を離すことができない、そんな物語です。
伝奇というより主にサイコホラーの領分でコメディ成分はほぼゼロ。
それだけに好みはくっきりと二分されると思いますが、一読の価値はあります。
特に紅い唐傘のくるくると回る様子は、独特な映像美として印象に残ります。
作者ならではの物語を今後も生み出してくれるのではないかという期待もこめて赤枠おすすめで。
ヤンデレ好きにも。ただし出てくる人はお世辞抜きでやばい感じですが。