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もともとこのシリーズ、限りなくブラックな企業で奮戦する新人SEというテーマだったわけですが……

今回はもう露骨にやばいです。真っ黒。
大手企業が零細に押し付けるどうしようもなく劣悪な条件での客先常駐！
自分はIT絡みの知識はほとんどありませんが、今回のは一会社員として他人事ではないレベルでドキドキしましたよ！

久々に安息の日々を送る工兵たち。
しかし、ある日スルガシステムにかかってきた一本の電話で平穏は破られる。どうやら藤崎の知り合いらしいその男が回してきた案件とは、室見と工兵二人が、客先常駐という形で実質派遣社員のような形となるもの。
しかも、そこは異様なまでにセキュリティが厳しく、依頼企業からの要求も理不尽で、とにかく現場で使うPCのセットアップにすら手こずる始末。そしてやればやるほど絶望感は増していく……。

大手なのをいいことに、無茶な要求を連発、しかもその相手はどうみてもプロジェクトの細部に精通していない。「ああ今すぐこいつをぶん殴りたい！」というのは社会人の多くが一度は経験しているであろう感覚で、ほんとこの巻はおもしろかったけど、心臓に悪かったですええ。

そして、わずか1ページ、しかも回想エピソードという形でしか登場しないのに、相変わらず強烈な印象を残していく橋本課長万歳。

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