名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

魔王な使い魔と魔法少女な

タイトル:魔王な使い魔と魔法少女な(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :みみとミミ
絵師  :shin
デザイン:?
編集  :?

※一度紹介文は挙げましたが、名台詞を拾うために部分再読していたら「これ、もうちょっと評価した方がよくないか?」ってことで赤枠おすすめとしてあげ直しました。

うーわー、こりゃまたすさまじく偏った作品ですねえ……。
個人的にツボったのでおすすめしますが、新人らしく荒削りな上にかなりの癖玉で読みやすいとはお世辞にも言えないことを断っておきます。

わけあって魔法少女をやっている朝霧瑞希。「彼」が使い魔にしてしまった少女は、なんと魔王だった!?

日夜誰に誇るでもなく、自分の勝手で魔法少女として正義の見方の真似事をしている朝霧瑞希。
正体をしつこく探る目もくぐり抜けていたが、ある日ホームレス状態の少女リノと出会い、ひょんなことから魔王だと自称する彼女をなぜか使い魔とすることになってしまう。リノとの奇妙な同居生活がスタートするが……。

文体におそろしく癖があって読みづらい。構成にやや偏りがあって、前半が長すぎるかなあというところが。
なのですが……後半、物語に本格的なスイッチが入って以降の盛り上がりはお見事!
台詞にも光るものがあり、今後の可能性も込みでおすすめですね。
再読してみたところ、文体に隠れていた設定のおもしろさや、キャラの熱さなどに改めて目が行くようになりました。文体もフリーダムすぎて唯一無二の独特な味わい深さが。

使いこなしきれてない部分がありますが、キャラは魅力的で潜在的な爆発力を秘めてますし、これはまあ確かに問題作扱いされるのも納得ですね。
母里さんのさらなる暴走などに期待。なんせとっちらかってるので続編に固執せず、仕切り直した新作の方がいいのかもしれませんがともかく今後に期待してますよ!


この作品の名台詞

「『力』があるから――無理をしないといけないって思い込んじゃう。なら、ハルちゃんはミズキから『力』を取り上げるねぇ」
「――『力』がなければ、ミズキは何もできないでしょ?」

→解説


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