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バベル

タイトル:バベル(小説:電撃文庫)
作者  :なかたあきら:中田明
絵師  :ひと和
デザイン:?
編集  :?

ブラックコメディーの入った群像劇。
第17回電撃小説大賞<最終選考作>。

日本国内ナンバーワンとナンバーツーのマフィアの同盟とか、国宝の盗難という大事件、それに加えてシスターやら、クビになりそうな治安官やら、探偵やら、様々な人間別々の行動がやがて繋がってきます。

新人さんで、今後への期待も加味しておすすめ。

国家解体後に、連邦制が導入された日本が舞台。裏社会を牛耳る大物マフィア同士が結婚による同盟を画策する裏で、当のフー家の娘は誘拐されてしまう。しかし、結婚による同盟発表は24時間後に迫る。一方、国宝である「肺魚」を英国女王に献上する予定も24時間後に迫っているが、その肺魚が盗まれてしまう……。

この二つの、タイムリミットのある事件が、他の様々なキャラの行動が繋がっていくことで動いていくことになるのです。キャラ造形はいいですねー。一見優等生に見えても、なんかのきっかけで性格が豹変したり、いろんな面を見せてくれるのがいい。個人的には大野財閥の女性執事セーラさんが最高でした!

伏線の張り方がやや雑というか、群像劇の割には本線から外れた部分の描写がかなりおざなりになってる感がありますが、ブラックさに関しては申し分なし。某キャラが死んだ時の描写には「うわーそこまでやる?」とか思いましたね!>褒め言葉です
今後の成長に期待。


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