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彼女は戦争妖精 9

タイトル:彼女は戦争妖精 9(小説:ファミ通文庫)
作者  :うれしのあきひこ:嬉野秋彦
絵師  :フルーツパンチ
デザイン:?
編集  :?

終わってしまった……
ついにシリーズ完結です。
戦いは佳境、ついに伊織にとっていろいろな意味で打倒すべき最大の敵との対決。伊織はすべてを精算して、生還することができるのか?

さて。
シリーズ総括と言うことでネタバレありの感想行きます。
ご注意をば。

ではネタバレ。

この巻読んで最初に涙が出るほど嬉しかったことは、常葉先輩が、記憶を消された後でもちゃんと伊織との恋人関係が継続していたこと!
これには思わず読む手を止めてじーんと来ちゃいましたよ……てっきりもう伊織のことは覚えてないと思っていただけに「伊織くん」と呼びかけた時に、あれ?え?もしかして?という……もちろんリリオーヌのことは忘れちゃってるんだけど、それでも大きな救いですよ!

クリスは一時へこんでて、読んでるこっちにもそれが伝わってきて心が沈みましたが後半から元気が出てきて一安心。やっぱクリスはこういう天真爛漫な子供っぽいわがままさあってこそですね。

さつきは……方向性が変わってもやっぱりうざいんだなあ(苦笑
もうなんていうかどうしようもないな!

父を超える物語というのは、物語としては割とメジャーなテーマですが、それにしてもこの「親」はすごかったですね。なんでここまで伊織の父親は無責任さを貫けるのかと思ったら……ある意味感動しました。こりゃわかりあえるはずもない。まあ敵としては申し分ないですが。

物語は日常から非日常へと飛び出し、再び日常へ戻ってくる、そういう終わり方なんだろうなと捉えてます。
この先、伊織と常葉がラブラブな関係になっても、たとえ結婚したとしても相変わらずクリスはそこに括弧とした存在感をもってベタベタしてるんでしょうね。それを想像すると微笑ましく、またそういう想像が許される終わりを迎えたことに心からほっとしています。

素敵な物語をありがとう!


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