名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ふらぐ・ぶれいかぁ―フラグが立ったら折りましょう

タイトル:ふらぐ・ぶれいかぁ―フラグが立ったら折りましょう(小説:電撃文庫)
作者  :くろみやりゅうのすけ:黒宮竜之介
絵師  :はりかも
デザイン:?
編集  :?

伝説の木の下で告白すると、『恋愛フラグ』が立って、半強制的にイイ感じになるとかなめんじゃねー! そんな偽りの恋は認めん! フラグは折る!
物語を要約すると、だいたいそんな感じ。

これ、話の持って行き方が難しくない?とか思っていたら、中盤以降の展開が上手いっ!
ラブコメとして、これはオススメです!

十文字学園に伝わる『伝説の樹の下で告白するとそのカップルはうまく行く』という噂は、真実だった! 呪いのように半強制的にカップルを結びつけるという強力なもの。
しかし、きっかけはどうでも恋は恋という肯定派と、偽りのフラグなど認めん!という否定派によって、そのフラグの攻防戦が裏では繰り広げられていた。
そんな二派の争いに、バイトという形で主人公の少年・水原直樹は関わることになるのだが……。

告白している当事者たちの預かり知らぬところで、フラグの攻防戦を繰り広げているのがおもしろいです。
桜子、舞、朝倉といった水原の周辺にいる少女たちの言動もきっちり役割が別れていて、対立も楽しく、読んでてニヤニヤしつつもちょっと暖かい気持ちになれたりもします。
1巻で終わられても全然問題ないまとまり方ですが、続編ありでもそれはそれで楽しくよめそうな感じ。ああ、楽しかった!


この作品の名台詞

「ニセモノの恋にすがるカップルも、ニセモノの恋を押しつける伝説の木も、それを後押しする舞たちも気に入らない! そんなもの、あたしが全部否定してやる! あたしが認めるのはねぇ、自分の意志で選び、自分の足で歩み寄り、自分の手で掴んだものだけよ!」
「そんなに嫌なら切っちまえ」
「はん。
バカだバカだと思っていたけど、まさかそこまでバカだとはね。あんた、嫌いな奴がいたら片っ端から殺す気? あたしはねぇ、あの木がやってることを全否定してやるのよ! それは切って根元を絶つのとは違うの。わかる? あたしが目指す勝利は口を封じることじゃない。ぐうの音も出ないようにさせることなの!」

→解説


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