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エクスプローラー3 白黒乱舞

タイトル:エクスプローラー3 白黒乱舞(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :きたやまだいし:北山大詩
絵師  :いしだあきら:石田あきら
デザイン:?
編集  :?

エクスプローラという請負サイトで名をはせる少年。その依頼達成率の高さには少年の持つ特殊能力に秘密があって……とまあ、いわゆる現代版のなんでも屋稼業アクションです。
どうもシリーズが進むにつれて主人公の透の身体能力にはいささか疑問も出てきましたが、このシリーズのいいところはなんでも屋稼業を行う味方と敵の持つ特殊能力が基本的には直接戦闘に使うものではないこと。
透の場合は、透視&遠視能力なのですがこれは敵と相対した時には直接の役には立ちません。よって戦いではなく、いかに智恵で相手を出し抜くかが物語のメインとなるので、そういったやりとりが熱いですね。
また、徹底的にドライだった性格の透が、なしくずしに一緒に行動するようになった響や薫の影響でどう変わっていくのか、その辺りも見どころです。
派手さという面では流行の現代ファンタジーには敵わないかもしれませんが、富士ミスの中でけっこう楽しみにしているシリーズとなってきました。


この作品の名台詞

「あのね、薫。私がこんなこと言うのも変かもしれないけど、人間ってお金のためには命を懸けたりしないものよ。お金っていうのは命があってこそのものだからね。でも人は、人の想いとか自分の信念とかいうもののためには平気で命を懸けるの。不思議でしょ、お金で動く人間は世の中にいっぱいいるのに」
「響ちゃんも?」
「そうでありたいと思ってる。身近なところにあっさり命懸けちゃう奴がいるからね。私もそれに応えたいって思うわけよ」

→解説


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from ラノベ365日 on 金曜, 2006/08/18 - 01:57

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