名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「いい? 誰もあんたに本音でぶつからなかったんなら、わたしがぶつかってあげる。あんたは、自分の殻にこもったわがまま男! 周りの文句ばかり言ってるダメ高校生!
自己中心的で、利己的で、自分勝手! あと、チビ!」
「言いたいこと言いやがって! じゃあ、お前はどうなんだよ! お前はオレの仲間じゃないのかよ!」
「仲間だよ。
わたしだって、神門君と同じ弱い人間だもん。
だけど、変われるんだよ」
「変わる? オレが?」
「神門君と本気で喋ってくれる人はいる。演劇部のみんなだって、神門君に本気で怒ったでしょ? 神門君を演劇部の仲間として、友達として受け入れたから、みんなあんなに真剣だったんだよ」
「オレ……」
「だから、神門君だってみんなに心を開かなきゃいけないと思う」


タイトル:ネクラ少女は黒魔法で恋をする (2)(小説:MF文庫J)
作者  :くまがいまさと:熊谷雅人
絵師  :えれっと
デザイン:?
編集  :?
キャラ :空口真帆&神門裕貴 (216 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

1巻では黒魔法を愛するネクラ少女の内弁慶っぷりが魅力の作品でしたが、2巻ではそれは縮小され、かわりに普通の青春ストーリーとしていい感じに仕上がっています。とはいっても黒魔法の要素は残って入るんですけれど。
作品的に、1巻と同じ状況を再び繰り返すような形になっているので対比させながら読むとより面白いんじゃないかと思います。上の台詞にも出てきてますが、真帆自身が「人は変われる」を体現してるわけですね。

さて台詞解説。
特殊な事情のため、近寄る人間がいなくなりどんどんひねくれて人間不信になっていった神門。彼の中に昔の自分を見た真帆は、真剣に彼の説得を試みます。