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B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている

タイトル:B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

鬱でグロな伝奇系。
あざかさんが大変よいキャラなので、布教していきたいシリーズですね。
わかりやすいツンデレでもなければ、かといって単なる性格悪い高飛車というわけでもない。自分の力を使いどころをよくわきまえた、ちょっと性格の曲がった趣味人というところでしょうか。そして同情心には決して流されない、と。

いよいよあざかの兄の(なにが目的なのかはさっぱりですが)妹への遊戯も本格化!

さて、例によって内容には触れず主人公語りでも。
このシリーズの主人公の小田桐君の空回りっぷりと来たら半端ないですね。そもそも物語が容赦ないもんだから、なにをどう動いても最終的には主人公の同情心は悪い方に転がるようにできているというか、なんという意地の悪さ!
藤原祐の作風が比較的これと近いかなという気がしますが、こういう意地の悪い話を書いてかつ市場できちんと続きが出せるというのは非常に大事なことなのでぜひとも作家さんにはがんばってもらいたいです。一昔前はいざ知らず、いま鬱系とかって需要の問題があって絶対数が少ないですからね。そもそもラノベ以外で欲求を満たせよと言われたらその通りなんですが、あえてラノベで探すところに意義があるのです!

……結局本編の話しませんでしたね。


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