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迷宮街クロニクル4 青空のもと 道は別れ

タイトル:迷宮街クロニクル4 青空のもと 道は別れ(小説:GA文庫)
作者  :はやしりょうすけ:林亮介
絵師  :つゆき:津雪
デザイン:?
編集  :?

舞台は現代日本。京都を襲った大地震の後、巨大な洞窟が出現しそこから怪物が現れる。
当初自衛隊によって撃退されていた怪物は、やがて地上で生成できない化学物質を持っていることがわかり、そこから怪物退治をする探索者と、死骸を買い取る事業団の関係が発足する。

ウィザードリィ的な世界観をそっくり現代日本に持ち込んだこのシリーズもついに完結。
ほんっとーに最後の最後までハラハラさせられっぱなしでした。
この恐ろしいまでの緊張感がこの物語最大の特徴です。

すばらしい幕引きだったと思います。

読み終えてほっとする気持ちと、もう読めないんだなあと残念に思う気持ちが入り交じってる……このシリーズはきっとずっと自分の中では色あせないだろうなあ。

迷宮にゴンドラを設置するという一大事業に向けて、迷宮街の探索者達も総動員体制。
今まではレベルが高すぎて出すに出せなかったようなメンバーも助っ人として呼ばれ、工事が始まるのですが……。
ああ言いたくても言えないこのもどかしさ!

とにかくこのシリーズ、「絶対に死なない」などという無敵神話は存在せず一秒後には誰が死体となっていてもおかしくありません。読む方もお気に入りのキャラがいつ倒れるか油断できないので、異様なまでに緊張感ありまくりですよ!

ああ、でも終わっちゃったなあ。
真壁よ、素晴らしい物語をありがとう。
それと、あえて真壁以外に一人だけ印象的なキャラを挙げるとすると鈴木秀美ですね。いろんな意味でまさかだった。いやはや。

……もう、なんか言葉にならない! 何度でも読み返したくなる物語。


この作品の名台詞

「お前は本当に――」
「――いい奴だった。バカで、お調子者で、頭が悪くて、要領が悪くて、不器用で、バカで、いい奴で、バカだった」

→解説


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