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ありすとBOBO -猫とマグロと恋心-

タイトル:ありすとBOBO -猫とマグロと恋心-(小説:GA文庫)
作者  :かわさきやすひろ:川崎康宏
絵師  :ちばさどる:千葉サドル
デザイン:?
編集  :?

イラストはかわいらしいし、内容も(この作者にしては)少しおとなしめな出だしかな?などと思ったら……

なんのことはない、やっぱり川崎康宏はどこまでいっても川崎康宏でした。
アリスは完全に読者の癒し担当(笑)で、真の主役はクマ、間違いない。

はっきり言うとストーリーは説明するだけたぶん無駄です。

魚屋とマフィアがマグロを巡って抗争を繰り広げ、そこに探偵事務所も絡む羽目になり、一方探偵事務所に所属するアリスはそれとは無関係に恋に燃えていた……。
しかーし!
実際読んでみれば、これがどんなに詐欺っぽいかというのがよくわかります。
極端な話、この物語で重要なのはしゃべるクマと人民兵サイボーグのバトルに尽きるのですから。
この説明しようのない斜め上に突っ走った熱いバトル! ああこれでこそ川崎康宏。

まあ、騙されたと思って読んでみてください。
すごく合うか、全く合わないかのどちらかでしょう。中途半端はおそらくありません。
ただ、今回はアリスが完全に読者サービス再度に回っているのでその分潤いはあるんじゃないかと(笑)

それから、もしこの作品で初めて川崎康宏に触れ、気に入ったようであれば電撃文庫のAliceも読んでみてください。こっちのがもっと成分が濃いです。ちなみに登場人物も実は同じ。ただきちんと付き合わせていないのでわかりませんが続編扱い? それともアナザー?


この作品の名台詞

「お前はまだ日本に来て日が浅いから知らんだろうがな」
「東京には手を出しちゃいけないものが三つある。将門の首塚と赤坂の料亭と、そしてクマだ」

→解説


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