名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

くるくるクロッキー

タイトル:くるくるクロッキー(小説:電撃文庫)
作者  :わたなべこま:渡部狛
絵師  :茨乃
デザイン:?
編集  :?

”女の子の肌”に絵を描くと、その絵は生命を持って動き出す。
……なんという、空想具現化。
絵が動き出すという設定はありそうですが、なるほどそうひねってきましたか。

そんなに突拍子もない展開とかがあるわけではないんですが、絵を描くという行為に対する執着心が、文章書きにも繋がるものがあるかも。

描いた絵が動き出すという業を背負っているために、4年間ずっと絵を描くのを我慢してきた少年に、ゴーイングマイウェイのお嬢さまが絵を描くようけしかけるのですが、いったいなぜ?

絵を描く理由について、言い訳がましい正当化をしたりせず「描きたいから」と言い切るところが清々しい!
あー、あと個人的にはあくまで脇役のはずのメイドさんがよかったですええ。


この作品の名台詞

「描くのか?」
「描きたいです。それでも、俺は描きたい」
「もう一度、聞く。やめる気は?」
「ないですね」
「君の絵のせいで傷ついた人間がいるんだぞ? それに罪悪感を感じないのか? さっき君は一生後悔しなくて済んだと、私に言ったばかりだろう? あれは嘘か?」
「いいえ、でもそんなことじゃ退けない。
表現者なら誰でもそうだ。表現が直接傷つけたならやめようと思っても無理はない、それが責任の取り方かもしれない。でも間接的な影響では、例えそれが人名に関わろうと、絶対に画家は筆を折らない。それで折るようなら、負け犬だ」

→解説


「真昼さんは優秀なメイドなの」

→解説


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