名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ぐらシャチ

タイトル:ぐらシャチ(小説:電撃文庫)
作者  :なかむらえりか:中村恵里加
絵師  :双
デザイン:?
編集  :?

これぞセンス・オブ・センダー。

とりあえずネタバレを嫌う人は「『シャチ』なんて入ってるからにはシャチが出るんだろ?」程度の前知識で、速攻読んでみる事をおすすめします。
以下は2段階紹介で。
第一段階がネタバレにある程度配慮した紹介文、2段階目はネタバレ全開の雑感で。

高校生になった秋津島榛奈は、やたらとうっかりが多いが、基本的には普通の少女。
そんな榛奈が、ある日海辺にオカリナを吹きに出かけたところ、高波にさらわれてしまい「ああこれで私の人生終わりかな……」と思ったところ、なぜか助かっていた。それは到底予想外の生き物に助けられたからだったのだ!?

うん、まあぶっちゃけていえばそういうことです。
ただね、これで終わらないのが中村恵里加という作家。あまりにも予想外な展開が読者を待ち受けてます。
え、なにこれ普通にハートフルストーリーで終わらないわけ?と思う間もなく、怒濤のように状況は動いていくのです。
あえてSFとは言わずセンスオブワンダーと言った意味は読めばわかります!

それじゃネタバレ雑感しますよ?
いいですか?

未読者は危険ですよ?

ではでは。

シャチが出ただけでも十分びっくりでしたが、まさか人と入れ替わるとは……。
こうなってくると、中村恵里加の他の作品を知ってるだけに物語がどういう着地をするのか余談を許さないんですよね。
例の動物無差別殺戮が始まったときは、「とうとう本性を表したか……」と思ったものです。
むしろ、予想よりは白い話だったんじゃないでしょうか!


この作品の名台詞

「記憶があろうとなかろうと、お前がごうてんなことにゃ変わりはねぇんだ」
「僕が、見た目だけが黒田剛典で、中身が君の知らない生き物である可能性を考えたことはないの?」
「お前がごうてんそっくりの別人だってえなら、それがわからねえ俺やお前の親の目が節穴なんだろ。んでもって、お前はちょっとあほで抜けてて空気読めない常識知らずだけど、嫌いじゃねえから、そん時は一からお前の友達やり直してやらあ」

→解説


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