名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「それ、五人分か」
「今日の報酬。大漁ですよ。一人四十オーバー。誰も持っていってくれませんでした。遺族に渡すんでしょうね、私が。みんなずるいなあ」
「リーダーってのは、腕っぷしが強いからなるんじゃねえんだろう」
「私は腕っぷしだけですよ」
「札束を遺族に渡すのは、お前さん以外に無理だ。それができる奴がリーダーになるんだ」
「みんなだってできますよ。ずるいな」
「できねえんだろう。できねえ奴には命は預けられねえんだろう。だからお前がリーダーなんだ。三原さんは、お前をほめてたよ。『お嬢がいるならあそこは安心』てな。美濃部も後頭部はどうにもならねえが、顔は作りやすかった。死んだ奴の考えてることなんてわかりゃしねえが、悔いはなかったんじゃねえかと感じたな」


タイトル:迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル?(小説:GA文庫)
作者  :はやしりょうすけ:林亮介
絵師  :つゆき:津雪
デザイン:?
編集  :?
キャラ :渡辺&真城雪 (39 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

現代を舞台にしたダンジョン探索もの。
死に対する緊張感が半端じゃない群像劇です。
絶賛おすすめ中!

それでは台詞解説。
ダンジョン探索中に死者となった仲間を遺族に引き渡すための準備をしているリーダーの苦悩。その日の稼ぎを遺族に、とかそういうところがどうしようもなく切ないです……。