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S.P.A.T.!-スパット!-

タイトル:S.P.A.T.!-スパット!-(小説:GA文庫)
作者  :たかのゆうき:鷹野祐希
絵師  :たいらつくね:平つくね
デザイン:?
編集  :?

少し変わった設定の新人警官奮闘物語。
5年前から、普通の人間にも突如として幽霊が視覚化されるようになった世界。
殺人事件の被害者も幽霊として存在し、一部の人間にはその声を聞くこともできるために殺された本人の証言が証拠能力を持つようになった……という設定になってます。
そこで幽霊と普通の人間の見分けが付かないくらいしっかり感じ取ってしまうのに、幽霊恐怖症の新人が警察学校を出るなり、幽霊対策を専門とする部署に配属されてしまい右往左往することに……。

で、おもしろいのはこういった幽霊を扱ったストーリーであるにも関わらず、悪霊のような存在が出てきません。当然幽霊は現世に干渉もできず。世間の人にとっては文字通りただ見えるだけ。声まで聞けるのは特殊な人間だけなのです。
なにせ派手な退魔能力が出てくる訳でもなく、どちらかというと地味な話ですが、幽霊恐怖症の新人がその恐怖症を克服しようと四苦八苦する姿がしっかりと描かれていて好感が持てます。
しつこく書きますが、地味であるのは否定しがたいのでそこを納得ずくで読める人ならきっと楽しめるはず。


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