名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ウィザーズ・ブレイン 7上

タイトル:ウィザーズ・ブレイン 7上(小説:電撃文庫)
作者  :さえぐされいいち:三枝零一
絵師  :純珪一
デザイン:?
編集  :?

気象制御衛星の暴走により太陽が遮られ、既に化石燃料が枯渇しほとんど太陽光発電に頼っていた人類は窮地に立たされ、残った資源を巡って第三次世界大戦が勃発。その結果、多数の都市が消失し終戦に至るも人類は滅亡の危機にある……。
そんな世界で「魔法士」と呼ばれる、科学によって人工的に開発された魔法使い達の戦いを描いたSFチックなアクションです。
魔法士同士の戦いが非常に独特で燃える!!
刊行ペースがゆっくりなので、今からでも手を出して欲しいそれだけの魅力を持ったシリーズです。

今まで誰しも近づくことのできなかった、今の苦境の元凶である気象制御衛星にとうとう魔法士たちが近づくことになるのか!?

個別に書くことはあまりないんですがファンメイの復帰はまずめでたいです。
それと、クレアがツンデレだったとはちょっと予想外でした。登場当時とめちゃくちゃイメージ変わったような……。

それにしても、真昼の考えていることは未だに読めないんですがいったいどういう未来図を描いているんだろう……うーん。


この作品の名台詞

「世界には二億人も人がいるんだよ、サクラ。
いろんな立場の人がいて、いろんな考えを持ってる人がいる。そういう人達がみんな魔法士の事が好きで、世界中で殺される魔法士の事を心配してくれるって、そっちの方が何かおかしいと思わない?」
「それは――」
「そ、それはそうかも知れないが……だがしかし!」
「それでも許せない物は許せない。
じゃあどうする? あの人を殺す? 世界中を探して魔法士を嫌ってる人を片っ端から殺して、サクラ達に優しい人だけの住みやすい世界にする?」
「な……
馬鹿な……私は、そんな事は……」
「なら、上手くやっていくしかないね。
焦りは禁物だよ。むしろ良い機会だと思わなきゃ。僕等はここに外交をしに来たんだから」
「外交……?」
「そう、外交。
外交っていうのはね、自分が嫌いな相手とお互いに嫌い合ったまま協力するための手段なんだ。利害関係はそのための武器。『相手は自分の味方じゃないけど協力してくれるんだからかまわない』って認めるのが、第一歩かな?」
「我々の主張を世界に通すためには、我々の理念に何の価値も見出さない者とも協力しなければならない――そういう事か?」
「うん、そう」

→解説


シリーズ一覧


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/3112