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リミテッド・ヴァンパイア (1)髪喰鬼と吸血鬼

タイトル:リミテッド・ヴァンパイア (1)髪喰鬼と吸血鬼(小説:スニーカー文庫)
作者  :にきたけし:仁木健
絵師  :中島鯛
デザイン:?
編集  :?

ゴスロリ好きなのでイラストでいつも簡単に釣られて買いました。
そして、どうも文章のテンポが合わずにちっとも読み進まない、主人公のエロさはなんか邪魔だようがあああああ、とか思ってました。
そして読み終わった時にひとつ考え違いをしていたことに気がつきました。要は発想の転換です。

吸血鬼(の変種)の下僕『横島忠夫』が主人公の退魔アクション。
煩悩パワーですべてを解決。いやほんとに要約するとそういう話なんですって!

主人公の名前をあえて横島忠夫としました。
さすがに若い人にはやや微妙かもしれませんが、ある程度年齢が上ならほぼ100%知っているでしょう。
お金第一の、美人だけど性格はわりと極悪なゴーストスイーパーの色香にころっと陥落し、ただ同然でこき使われる色欲だけがとりえの男。
……と、思っていたら凡人にはたどりつけない高みにある煩悩パワーが退魔能力を引き出しちゃって……というアレです。
この作品もほぼそういうノリです。
吸血鬼の変種、髪喰鬼の少女・文の下僕とされた日がな一日女の子のことしか考えてなくて、とりあえず美女と見れば反射的に口説くどうしようもない主人公。
しかし、その尋常ならざる煩悩パワーにより、突破する才能が!!!!
文という髪喰鬼も、妙にかわいい部分があって主人公を釣って働かせるだけじゃなく、それなりに律儀に「ごほうび」をくれるんですよね(笑)
主人公の煩悩のために、コスプレして戦うとかアボすぎる。

ちょっと本文にまだ覚悟完了しきってない部分があって、そこがやや残念ですが(ここまで書いたらもう煩悩方面に突き抜けてもよかった気が。もっとも今でも十分つきぬけてる気がしなくもない)、上のような点に着目して読むとすごく楽しく読めたのでよろしければぜひ。


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