名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「君は……いったい、何者なんだ?」
「私はただの鉄道駅員です。今までも、これからも。誰も知らない、誰も来ない、そして誰もいない、この小さな駅のたった一人の駅員、でも、もし、もう一度あなたがここに訪れてくださることがあったなら、そのときは、すこしだけお話しすることもあつかもしれません。私の歩んできた150年の歴史、見たもの、聞いたもの、感じたこと、思ったこと。たくさんの小さな物語を、あなたの小さな友人として、手作りのアップルパイと、とっておきのハーブティと一緒に……」


タイトル:θ―11番ホームの妖精(小説:電撃文庫)
作者  :とうまちとせ:籘真千歳
絵師  :くらぽん
デザイン:?
編集  :?
キャラ :砂田&私 (84 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

実は内容的にかなり濃いSF。
主人公の「私」の性格によって一見するとほんわかした作風ですが、作中国家の陰謀に関わる場面があるのですが、対立が単純な二元論ではなくかなり複雑な図式になっていて、「政治」を感じさせます。矢継ぎ早に展開するアクションも見物。おすすめ!

それでは台詞解説へ。
なにげにちょこっとだけ「私」の秘密に踏み込んでます。これだけ読んでもよくわからないでしょうけれど、作品そのものを簡潔に表したよい台詞だと思います。