名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「別に、私はいいんです。奇蹟みたいに助かった周慈が、これからもこのまま元気でいてくれれば、それで」
『もっとあるだろ? お前くらいの歳の女の子だったらさ。すげえ高いブランドの服が着たいとか、色んなトコ行って遊びたいとか、そういう普通のさ、自分のために何かするっていう……』

「走りたい」
「走りたい走りたい走りたい走りたい。……これで、いいですか?
もし生まれた時からこうだったなら、こんな思いはしてなかったかもしれません。でも、私は知ってるんです。自分の足で歩く感覚を。地面を蹴る感触を。だから余計に……願っちゃうんです」
「絶対に叶わない願いは夢とは言いません。寝言って言うんです」


タイトル:藤堂家はカミガカリ(小説:電撃文庫)
作者  :たかとおひょうすけ:高遠豹介
絵師  :油谷秀和
デザイン:?
編集  :?
キャラ :藤堂春菜&建代神一郎 (171 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

笑いと少しの切なさとアクションとをテンポのいい文体で駆け抜けるストーリー。ええ話だった……。
なお、1巻だけで万事okな綺麗な終わり方ではありますが、続きも普通に書けそうなだけに2巻を今から期待してます。

それでは台詞解説。
もっと軽快でニヤリとさせるような文章もあるんですが、ここではあえてしんみりとする部分を取り上げてみました。
車椅子の少女・春菜は、自分のことを置いて双子の弟の幸せをひたすら願っているようなところがあり、それについて神一郎が問いただしたところ返ってきた答えがこれ。