名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

魔女よ蜜なき天火に眠れ 夜想譚グリモアリス III

タイトル:魔女よ蜜なき天火に眠れ 夜想譚グリモアリス III(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :かいとうれいじ:海冬レイジ
絵師  :松竜
デザイン:?
編集  :?

幻想界の貴族アネモネ家の跡継ぎにして、罪を裁く教誨師<グリモアリス>の少女・アコニットと、桃原グループの御曹司で容姿も端麗でありながら異常なまでの妹溺愛っぷりのため、女性に一向にもてない少年・誓護のファンタジックミステリ(今3秒で考えた呼び方なのであまり真剣に捉えないように!)
条件付きながら、その場所に焼き付いた過去の残滓を見る事ができる特殊な能力を使って、犯人が不明のままになっている事件を解決に導いていきます。
で、それはそれとして。
ツンデレ……というかあまりにもわかりやすい強がり屋のアコニットかわいいよアコニット。

まずミステリとしては、過去を見る事が出来るという一件反則っぽい能力なんだけど、でも実はけっこう制約が多いので断片を集めてそこから事件の全体を推理して真実に迫っていく展開がなかなかおもしろいです。あ、本格ではないですよ念のため。
キャラクターとしては、やはりアコニットに尽きます。なんせ攻撃力が半端ではないのでツッコミが激しい! やられる方は命が危ない(笑)
アコニットと誓護の関係も巻を追うにつれて目に見えて変わっているのが実にいいですね。もう素直じゃないんだからアコニットさんてば。
特に3巻のラストは吐血もの。やられた。


この作品の名台詞

「命令だから? 従うだけ? それじゃ、君は機械とおんなじだ。ただの道具だ!」
「そう……
私は道具よ!」
「違う!」
「――――!?」
「君、今カチンときたろ。怒ったろ。道具が怒ったり、迷ったりするわけないじゃないか」
「迷う……?」
「わかるよ。君は命令に疑問を抱いている。迷ってる。もし迷いが少しもないなら、僕とこうして話したりなんかしないで、すぐに仕事を終わらせてるさ。
君は道具じゃない」
「違う! 私は、有用な道具――」
「道具じゃない!」

→解説


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