名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

時載りリンネ! 1

タイトル:時載りリンネ! 1(小説:スニーカー文庫)
作者  :せいのせい:清野静
絵師  :古夏からす
デザイン:?
編集  :?

第11回スニーカー大賞<奨励賞>受賞作。
……ものの見事にハートをぶち抜いて行きました!ストライク。おすすめ。
「時載り」という限定的に時間を操る一族の物語で、その辺の設定もなかなかおもしろかった。
が、それよりなによりまずは少年と少女の一夏の冒険譚として非常によかったですっ!
題材が自分にとって好きすぎたということもあって、赤枠認定とさせていただきましたええ。

心からおもしろい!と思った作品には、逆にネタバレをしたくなくなるのであまりくどくど説明したくはないのですが……
ヒロインであるリンネの「時載り」としての設定がまずどうしようもなくツボでした。
食事が普通にご飯を食べることではなく、活字を読んで情報を摂取することなのです。
あー、もうねこの時点でたぶん興味を持ってもらうべき人は、ほぼ「おおっ?」と思ってもらえたと思うのであとは各自で存分にお楽しみください。
リンネと、その相方たる少年・久高のやりとりが実に軽快で、また文章の言い回し一つも全部好み。
1と銘打ってますが、続きは書こうと思えば書けるけれどきちんと物語としては1冊で収まっているので安心して読んでいただけます。

というわけで読みましょうさあ読みましょう。なんなら夏の読書感想文はこれでどうぞ(笑)


この作品の名台詞

「いつも心の中に風を吹かせるの。何か素敵なことが起こった時、心を響かせられるようにね。女の子はいつも颯爽としてなくっちゃ。それから、ときめきを忘れちゃダメよ。わくわくしたり、うきうきしたりする気持ちを大事にね」
「それならまかせて! そういうのは得意だわっ」

→解説


「お料理をしてみたいな。お買い物に行って、お肉や野菜を選ぶの。お家に帰ったらエプロンをして台所に立って献立を考えて。レシピを見ながら味付けを試してみたり、お皿に綺麗に盛りつけてみたり。できあがったらみんなで食卓を囲んで食べるのよ! そういうのって、凄く楽しいと思わない?」
普通、献立を考えてから買い物に行くものなんじゃないかと僕は思ったが、取りあえずまっさきに口を突いて出たのは一番初めに頭に浮かんだ疑問だった。人間の身体って結構正直にできている。
「リンネ。今までに料理をしたことあるの?」
「ううん。ない」
またやな予感がした。

→解説


「わくわくする大冒険がしてみたいな。物語みたいな。悪党に狙われて困っている女の子を颯爽と救うような話が理想ね。日常の中のふとしたできごとから幕を開けて、しだいに謎が膨らんでいく不思議な展開、中盤はミステリーあり、活劇あり、友情ありの総天然色の大冒険よ。お待ちかねのクライマックスには悪党をやっつけて、もちろん最後は綺麗な大団円を迎えるの。すべてが終わったあと、前よりも少しだけ世界が輝いて見えたら素敵よね!」

→解説


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from いつも感想中 on 月曜, 2007/08/06 - 01:24

以下の文章は、勢いにのってがーっと書いたものなのでところどころおかしい所があるかも知れませんが勘弁して頂きたいのですが、それはともかくこの作品は久しぶりに満腔の自信を...