名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

カッティング ~Case of Mio~

タイトル:カッティング ~Case of Mio~(小説:HJ文庫)
作者  :はねだだいすけ:翅田大介
絵師  :も
デザイン:?
編集  :?

第1回ノベルジャパン大賞<佳作>受賞作品。
何事もそつなくこなすけれど、自分自身と周りからの自分の評価の落差に戸惑う少年と、リストカット少女のボーイミーツガール恋物語。
実はちょいと仕掛けがなくもないのですが、それの有無関係なくよかった。
台詞は割にオサレっぽいものが出てくるんですが(笑)、作品に違和感なく溶け込んでます。おすすめ。
7月発売のHJ新人作品は総じておすすめですね。うーーん、これはHJ文庫への評価そのものを上方修正する必要があるかも。

上にちらっと書きましたが、リストカットにはそれなりの理由があるわけで、その辺が作品の仕掛けになってます。
この方の作風だと、余分な要素の一切入らない純愛ストーリーも一度見てみたい気もしますが、これはこれで。
割とこっぱずかしい台詞が頻出するのですが、作中には違和感なく溶け込んでました。
そういうわけで台詞重視な人にも満足してもらえるんじゃないかな?


この作品の名台詞

「先輩」
「ん?」
「――僕は、ミオが好きです」
「……臆面もなく言い切りやがったな?」
「はい。言い切ります」
「それはラヴか? ライクじゃなくてラヴなんだな?」
「はい。ラヴの方です」
「一目惚れか?」
「はい。一目惚れでした」
「はい。青春です」
「今も好きか?」
「分かりません。だから確かめに行きます。確かめたいと思います」
「それが、お前が今一番したいことなんだな?」
「はい。それが、僕が一番したいことです」

→解説


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