名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

大正野球娘。

タイトル:大正野球娘。(小説:トクマ・ノベルズEdge)
作者  :かぐらざかあつし:神楽坂淳
絵師  :小池定路
デザイン:?
編集  :?

大正という、まだ野球が一般に浸透していなかった時代に、野球で、しかも男に勝つ!という話。
女の力を結集してわいわいとにぎやかに殿方に勝つ策を練る様子が生き生きと描かれます。

体力的に劣ることを十分に自覚した上で、知略を尽くし練習などにも工夫を凝らす様が実におもしろいです。おすすめ。

女学院で「野球を一緒にしてくれ」と、突如お嬢が言い出した。わけもわからぬまま二つ返事で引き受けた小梅。でも、そもそもなんでそんなことを言い出したのか? そもそも野球ってどんなスポーツ?
女学院のメンバーを巻き込み、いかにして非力な身で殿方に勝つか、と言う話なんですが、時代を大正に設定してある辺りがミソですね。まず、男子と野球の試合をする許可をどうやって得るか、とか、そもそも野球ってどんなスポーツ?からはじまるあたりがおもしろい。体力的に男よりも出来るスーパーガールはいないので、限られた時間で以下に必要な筋力を鍛えるか、などなどまだスポーツ医学のなかった時代に、女学院の頭脳担当がいろいろ知恵を絞ったり、果ては養成ギブスまで自作したり(笑)
ただ、明らかに2巻で続く形で終わってますのでそこはご注意ください。
それと野球そのものの描写は1巻の時点ではあまりありません。みりおんぐらむで指摘されてますが、野球そのものについては少々怪しい部分がありますので、そういう細かいところはあえて気にせず(笑)、『大正という時代に、女の身で男に勝つ』という部分を楽しむのがよいかと思います。


この作品の名台詞

「野球の試合がどんなに厳しくても、絶対に『男まさり』なことはしない。いい? わたしたちは可憐で、か弱くて、ちょっと殿方に噛みついてみたいだけ。爪も牙も、こっそりとしまって戦うの。それが作戦というものよ。女はね、刃を口紅のしたに隠せるのがいいところ」

→解説


「面白い。面白いわ、お嬢。これだけ不利な状態から勝利を目指すのって、面白い!」

→解説


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from monumenta librorum on 日曜, 2007/05/20 - 00:29

大正時代が舞台で、女学校の女学生が、野球をしようとする話。この時代のことなので、女子高生と年齢的にはあまり、違いはなくても、学校に通えるのは限られていたので、お嬢様と...

from 帰ってきたへんじゃぱSS on 月曜, 2007/04/23 - 10:02

http://maijar.org/?q=node/1374  えーと、二点。 知略を尽くし練習などにも工夫を凝らす  あれはそういうのどかなものではなく、さらっとオーバーテクノロジーを持ち込んでいる、極めてア...