名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「あの……ほら……私たちは友達でしょ?」
「……友達、だよね」
「友達っていうのはさ、お互い様だから、いちいちこんなに大げさに感謝したりするものじゃない――って私は思うんだ」
「お互い様……なのかな? 俺は霧里さんに返せてる?」
「返せてないかもしれないけど……いいのよ、それで」
「どうして?」
「この先、返してもらえるかもしれないし、そんなに焦って返さなくてもいいの」
「……そういうものかなあ」
「それはそうなの・だって、私たちずっと友達なんでしょ? だったら、いつか返せる。そういう気がしない?」


タイトル:私の愛馬は凶悪です(小説:ファミ通文庫)
作者  :あらいてる:新井輝
絵師  :ひかぎたつひこ:緋鍵龍彦
デザイン:?
編集  :?
キャラ :高岡霧里&射水位里 (203 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

恋がどういうものか、えっちとは?思春期の少年と少女が、変わった経緯の出会いで「友達」から初めて見るという話。

射水くんはえっちこそ抱負だけど、その心はまるっきり子供のままなので、いまひとつ常識に疎く感情のやり場に困っているところがあります。
霧里対する感謝をものすごい大ごちそうで返した射水くんに対して、「うれしいけど友達はそういうものじゃない」と指導しているところ。
最後の一文にすべてが集約されてます。