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ダークエルフの口づけ 2

タイトル:ダークエルフの口づけ 2(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :かわひとただあき:川人忠明
絵師  :椎名優
デザイン:?
編集  :?

ソードワールド?グループSNE?剣と魔法のファンタジー?なにそれ、興味ないね!
そういう方にも全く問題なく読んでもらえます。剣と魔法は、物語上では添え物でありメインディッシュとなるのは違うもの。
誰が敵で誰が味方かわからない、笑顔で協力の相談をしている裏でお互いの脚を引っ張り合うような、策謀の世界。
正義の味方などそこには存在せず、その代りに一筋縄ではいかないやっかいで、けれども強烈な魅力を持った人物たちの集う物語です。
このシリーズはおもしろい!! おすすめです。

前巻にも増して、策謀の嵐というか一見いい人そうに見えてももう誰も信じられません(笑)
でも判で押したような正義の味方よりもよほど人物としては大きく見えるんですよね。割とまっとうな正義感を持った主人公のまあ無力なこと!
というか本来だとヒロイン的な立ち位置のはずのエルフのベラが圧倒的に強くて、その上やっぱり一筋縄ではいかない人ですし。とにかく登場するキャラクター同士の駆け引きを存分にお楽しみください。
……あれ? あらすじ全く説明してない? ま、いいや(笑)


この作品の名台詞

「でも、悋気に狂うあなたというのも見てみたかったわ」
「…………あと五百年も生きれば、お目に掛けられるかもしれません」

→解説


「たとえ、千人殺したって……だれも、なにも、言ってくれやしないんだ」
「じゃあ、二千人殺す! 三千人殺す! 四千人殺す!」
「一万人でも、同じだ。
死んだ人間はなにも言わない…………なにも、望まない。だから……なにも、応えてはくれない」

→解説


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from 鍵の壊れた部屋で見る夢 on 木曜, 2007/02/22 - 12:55

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